2026.07.28
BLOG相続税対策にも有効?富士市で始める収益不動産の購入・運用ガイド

「持っている実家をどう活かせばいいのか」「不動産運用に興味はあるものの、最初の一歩が踏み出せない」——30代から50代のビジネスパーソンなら、こうした漠然とした不安を一度は抱えたことがあるのではないでしょうか。
使わないまま抱えている不動産は、固定資産税や管理の手間だけがかさむ負担になりがちです。一方、富士市の物件を収益不動産として活用すれば、資産を活かしながら継続的な家賃収入を目指せます。さらに、財産を持つ本人が生前に取り組めば、将来の相続税対策として検討できる余地もあります。
本記事では、富士市・富士宮市で不動産を扱う株式会社駿河勧業開発が、収益不動産が相続税対策になる仕組みと前提から、富士市の地域特性、始め方のステップ、押さえておきたい注意点までを整理しました。
INDEX
1. 富士市での収益不動産運用が相続税対策に有効な理由
収益不動産が相続税対策として語られる理由は、同じ資産価値でも「持ち方」を変えることで、相続税の計算対象となる評価額を抑えられる場合があるという点にあります。現金のまま持つより、不動産に換えて活用したほうが、課税のベースを圧縮できる余地が生まれるためです。
ここで押さえておきたい前提が二つあります。一つは、この効果が生まれるのは財産を持つ本人が生前に収益不動産を購入・賃貸し、その状態で相続が発生した場合だという点です。すでに相続した実家を後から賃貸化しても、過去に発生した相続税がさかのぼって軽減されるわけではありません。もう一つは、相続財産が基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)以下なら、原則として相続税はかからず、対策の必要性も薄いという点です。まずは自身がどちらに当てはまるかを確認することが出発点になります。
現金や更地よりも不動産の相続税評価額は低くなる
結論から言えば、現金をそのまま持つより、不動産に換えて保有するほうが、相続税評価額を抑えられる場合があります。形を変えることで課税のベースが変わり得るためです。
理由は、財産ごとの評価方法の違いにあります。現金・預金は額面がそのまま評価額になる一方、土地は路線価が定められた地域では路線価方式、定められていない地域では固定資産税評価額に一定の倍率を乗じる倍率方式で評価されます。建物は固定資産税評価額を基準に評価され、市場での取引価格とは一致しないのが一般的です。
※表は左右にスクロールして確認することができます。
| 財産の種類 | 評価の基準 | 補足 |
|---|---|---|
| 現金・預金 | 額面そのまま | 日程調整+取引価格と評価額が一致する |
| 土地 | 路線価方式または倍率方式 | 地域によって評価方法が異なる |
| 建物 | 固定資産税評価額 | 建築費や購入価格とは異なり、構造・築年数などで個別に算定 |
ただし、不動産に換えれば必ず評価額が下がるわけではありません。物件の種類や立地、購入時期によって結果は異なります。たとえば居住用の区分所有マンション(分譲マンション)は、令和6年1月1日以後の相続などについて区分所有補正率を用いる新しい評価方法が導入され、従来より評価額が上がる場合があります。相続税の軽減だけを主な目的に多額の借入れと購入を行った事例で、鑑定評価額での課税が認められた最高裁の判断もあります。
より具体的に、簡単なシミュレーションで見てみます。相続人は配偶者と子2人の計3人とすると、基礎控除は3,000万円+600万円×3人=4,800万円です。ここで6,000万円相当の資産を「現金のまま」持つ場合と「収益不動産に換える」場合を比べます。借地権割合60%・借家権割合30%・賃貸割合100%(満室)と仮定し、路線価や固定資産税評価額は物件ごとに決まるため、購入価格とは別に仮の評価額を置いています。
※表は左右にスクロールして確認することができます。
| シナリオ | 内訳(すべて仮定値) | 相続税評価額の目安 |
|---|---|---|
| ①現金のまま | 現金6,000万円 | 6,000万円 |
| ②収益用の戸建てを購入して賃貸 | 土地の自用地評価額2,400万円+建物の固定資産税評価額1,800万円 | 約3,230万円 |
| ③所有地にアパートを建てて賃貸 | 自用地評価額3,000万円の土地+建築資金3,000万円(建物の固定資産税評価額1,800万円) | 約3,720万円 |
②では、土地が貸家建付地となり2,400万円×(1−0.6×0.3×1.0)=1,968万円、建物が貸家となり1,800万円×(1−0.3×1.0)=1,260万円で、合計は約3,230万円まで下がります。③でも、土地3,000万円が貸家建付地で2,460万円、建物が1,260万円となり、元の6,000万円相当が約3,720万円になります。いずれも現金6,000万円のまま持つより評価額が下がり、基礎控除4,800万円との差も縮まります。
なお、上記はすべて説明のための仮定値です。実際の路線価・固定資産税評価額や各割合は物件・地域・年分によって異なり、小規模宅地等の特例など他の制度が適用されればさらに変わります。相続税は財産全体を合算して計算されるため、正確な試算は税理士へご確認ください。賃貸による評価減(貸家建付地・貸家)の詳しい仕組みは、次の見出しで解説します。
✓ポイント:現金は額面どおり、土地や建物は路線価方式・倍率方式や固定資産税評価額という独自のルールで評価されます。この違いから課税価格を抑えられる場合がありますが、物件の種類や評価方法によって結果は変わります。圧縮だけを狙って収益性の低い物件をつかんでは本末転倒であり、あくまで「貸せる物件」を選ぶことが前提です。
人に貸し出すことで「貸家建付地」となりさらに評価が下がる
不動産の相続税対策は、「買う」だけで終わりではありません。購入した物件を実際に第三者へ賃貸することで、その土地の評価額はさらに下がる場合があります。
アパートやマンションを建てて他人に貸している土地は「貸家建付地(かしやたてつけち)」と呼ばれ、借りて住む人の権利を考慮する分、評価額が引き下げられます。国税庁が定める計算式は次のとおりです。
貸家建付地の価額 = 自用地としての価額 −(自用地としての価額 × 借地権割合 × 借家権割合 × 賃貸割合)
計算に用いる借家権割合は、現行の財産評価基準では30%です。ただしこれは国税局長が定める割合で、実際の計算では相続が発生した年分の財産評価基準書で確認します。仮に借地権割合60%、満室で賃貸割合100%であれば、「60% × 30% × 100% = 18%」分だけ評価額が下がる計算になります。
さらに、貸付事業用宅地等に該当すれば、一定の面積調整の範囲内で200㎡までの部分について評価額を50%減額できる可能性があります。ただし、原則として相続開始前3年以内に新たに貸付事業へ使い始めた土地は対象外で、相続人が申告期限まで貸付事業を継続し土地を保有し続けるなどの要件があり、相続税の申告手続も必要です。
✓ポイント:評価減を受けるには、相続開始の時点で土地の上の建物が実際に第三者へ賃貸され、借家権の目的となっていることが原則です。単に入居者を募集できる状態にしただけでは対象になりません。要件は細かく、空室が続けば効果も薄れます。税理士や地元の不動産会社と連携しながら設計することが失敗を防ぐ鍵になります。
なぜ富士市なのか?収益不動産に適した地域特性と魅力
なぜ富士市なのか?収益不動産に適した地域特性と魅力
収益不動産で成果を出せるかは、「どこで運用するか」に大きく左右されます。その点で富士市は、製造業の集積や交通基盤、移住支援策といった、賃貸需要を検討するうえで手がかりになる特性を備えた地域です。東京と名古屋の中間に位置し、東名高速道路富士インターチェンジや東海道新幹線の新富士駅、新東名高速道路といった交通基盤も整っています。製紙業を中心に発展し、その後は輸送機器や化学工業など多様な産業が集積してきた点も、賃貸経営を検討する際の判断材料になります。
製造業の集積と移住促進による安定した賃貸需要
富士市で賃貸需要を考えるうえでの手がかりは、製造業を中心とした事業所・従業者の多さと、市が進める移住支援策にあります。
富士市は製紙業のまちとして発展し、現在は輸送機器や化学工業なども集積する工業都市です。市の公表によれば、令和2年時点の製造事業所数は1,164、従業者数は3万6,000人を超えます。加えて近年は、富士山の眺望と都市機能を両立した暮らしを求める人へ向けた移住支援策も進められています。想定される主な入居者層は次のとおりです。
- 市内の工場や事業所に勤務する単身赴任者・転勤者
- 富士市周辺で子育てをしたい若いファミリー層
- 都市部を離れ、自然環境を重視して移住する世帯
ただし、こうした特性がそのまま賃貸需要の安定を保証するわけではありません。実際の需要は、駅からの距離や勤務先へのアクセス、間取り、築年数などによって変わります。購入前に、対象エリアの賃料相場や空室状況を個別に確認することが重要です。
都市部に比べて物件価格が手頃で高い利回りが期待できる
富士市が候補になるもう一つの理由は、都市部と比べて物件の取得価格が抑えられる傾向があり、相対的に表面利回りが高く見える物件もあることです。少ない元手でも運用を始めやすく、初めての区分投資や一棟投資の入り口にもなります。
利回りは「年間の家賃収入 ÷ 物件価格」で計算されるため、家賃水準に対し物件価格が低いほど数字は高くなります。ただし、これはあくまで一般的な傾向です。
また、利回りの高さだけで判断するのは禁物です。表面利回りには管理費や修繕費、空室リスクが反映されていません。数字の見た目に惑わされず、実際に手元へ残る実質利回りで見極める視点が欠かせません。
✓ポイント:富士市は取得価格が抑えられる傾向があり、賃貸需要を検討する手がかりも複数あります。ただし需要や利回りは物件ごとに大きく異なるため、立地や築年数、周辺の競合状況を一件ずつ確認することが出発点になります。
3. 実家の活用や物件購入で迷わないための具体的なステップ
「何から手をつければいいのかわからない」という声は少なくありません。押さえておきたいのは、収益不動産運用は、いきなり物件を買うのではなく、調査とパートナー選びから始まるという原則です。不動産は簡単には売り直せない高額な資産で、情報収集を怠れば需要のないエリアの物件をつかみかねません。逆に、最初の段取りさえ間違えなければ、その後の運用も判断しやすくなります。
まずは物件の現状把握と周辺の賃貸ニーズを調査する
最初にすべきは、対象物件の状態と、周辺の賃貸需要を正確に把握することです。土台がぐらついたまま進むと、あとで軌道修正が難しくなります。実家を活用する場合なら、次の点を確認していきます。
- 建物の状態(築年数・耐震性・設備の老朽度・修繕履歴)
- 土地の条件(接道状況・再建築の可否・用途地域)
- 周辺の賃貸相場(間取り別の家賃・空室率・競合物件の数)
- 想定される入居者層と、その層が求める設備や広さ
これらを潰していくことで、「貸せるのか」「いくらで貸せるのか」という判断の精度が高まります。
富士市の地域特性に詳しい地元の不動産会社をパートナーに選ぶ
調査と並行して重要になるのが、その地域を熟知した不動産会社をパートナーに選ぶことです。収益不動産の成否は、パートナー選びで半分決まると言っても過言ではありません。
大手ポータルサイトの情報だけでは、エリアごとの需要の差や、地元でしか流通しない物件情報までは拾いきれません。どの通り沿いに空室が出やすいか——こうした肌感覚は、その土地で長く商いをしてきた地元業者ならではの強みです。パートナーを見分ける観点を整理しました。
| 見るべき観点 | 確認したい内容 |
|---|---|
| 地域への精通度 | 富士市・富士宮市の取引実績や地元ネットワークの厚さ |
| 提案の姿勢 | 売って終わりではなく、運用や出口戦略まで相談に乗るか |
| 専門家との連携 | 税理士や司法書士と組み、相続まで見据えた提案ができるか |
| 対応の誠実さ | メリットだけでなくリスクも正直に説明してくれるか |
✓ポイント:収益不動産は「良い物件を買う」こと以上に、「良いパートナーと組む」ことが結果を左右します。調査で得た客観的な情報と、地元業者ならではの生きた情報を掛け合わせれば、判断の確度は高まります。
4. 富士市での収益不動産運用を成功に導くための注意点
収益不動産には魅力がある一方、リスクから目を背けるわけにはいきません。長く安定して運用できるかは、「起こりうる問題をどれだけ先回りして備えられるか」で決まるという点は強調しておきたいところです。不動産経営は数十年単位の長期戦であり、途中で空室が続いたり想定外の修繕が重なったりすれば、購入時の利回りが高くても収支は悪化します。入り口の段階で将来のリスクを織り込んでおくことが欠かせません。
人口動態を見据えた長期的な空室リスクの対策
まず向き合うべきは、空室リスクを長期的な視点で捉えることです。目先の満室に安心せず、10年後、20年後も入居者が見込めるかを問い続ける姿勢が求められます。日本全体が人口減少局面にある以上、富士市も例外ではありません。購入前に周辺の人口推移や世帯構成の変化を確認し、需要が持続しやすい立地や間取りを選ぶことが重要です。空室リスクを抑える工夫として、次の点が挙げられます。
- 駅や工業地帯、商業施設へのアクセスが良い立地を優先する
- 単身・ファミリーなど、地域の需要に合った間取りを選ぶ
- 設備の適度な更新や差別化で、競合物件と魅力の差をつける
- 管理会社と連携し、退去から次の入居までの期間を短くする
将来の修繕費や維持管理コストを見込んだ資金計画
もう一つ欠かせないのが、家賃収入はそのまま利益にはならないと理解し、修繕費や維持管理コストを見込んだ資金計画を立てることです。建物は年月とともに劣化し、外壁塗装や屋根の補修、給湯器やエアコンの交換など、まとまった出費が周期的に発生します。これらを見込まずにいると、大きな修繕が必要になったとき資金が回らなくなりかねません。考慮したい主なコストは次のとおりです。
- 固定資産税・都市計画税などの税負担
- 管理会社へ支払う管理委託費用
- 定期的な原状回復費や設備の交換費用
- 外壁・屋根などの大規模修繕に向けた積立
- 火災保険・地震保険などの保険料
これらを毎月の家賃収入からあらかじめ積み立てておけば、突発的な出費にも慌てず対応できます。
✓ポイント:収益不動産の運用は、購入時点の利回りより「20年後も黒字を保てる設計か」が問われます。空室と修繕という二大リスクを冷静に見積もり、余裕を持った資金計画を組むことが、安定運用に向けた重要なポイントになります。
5. 信頼できる専門家とともに最適な不動産運用の一歩を踏み出そう
ここまで、収益不動産が相続税対策として検討できる理由と前提、富士市の特性、始め方の手順、注意点を見てきました。収益不動産は、活かしにくい資産を見直し、資産形成や収入源の一つとなる可能性があり、生前に取り組めば相続への備えにもつながる選択肢だと言えます。
ただし、その効果を引き出すには、正確な知識と地域への理解、そして信頼できるパートナーが欠かせません。評価額の圧縮や特例の適用には細かな要件があり、賃貸需要の見極めや資金計画には地に足のついた情報が必要だからです。使わないまま実家を抱え続けるのか、活かす道を探るのか——その分岐点は、最初の相談相手をどう選ぶかにあります。
富士市・富士宮市で不動産を扱う株式会社駿河勧業開発は、地域に根ざした情報網と、相続まで見据えたご提案で、あなたの検討をサポートします。「うちの実家はどう活かせるのか」「まず何から調べればいいのか」——そんな漠然とした段階でも構いません。将来の安心につながる不動産の活用を、信頼できる専門家とともに検討してみてはいかがでしょうか。
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